通販商品はなぜ店舗販売商品よりよく見えるのか
2012年2月7日01:37
通販の商品の方が、お店で売っている商品よりもなぜか、良い商品に感じる、ということはありませんか。これにはいろんな理由があると思いますが、思いつくものを挙げていきたいと思います。
マスとコアの違い
店舗販売の商品というのは、マスメディアを使った広告展開が欠かせません。認知度が高い商品ほど売り場の占有面積が大きくなり、人の目に触れる機会の多い商品ほど売れる機会が増え、売れてる商品だからという理由で、さらに売れていく。 ヒット商品のもつスパイラルのひとつですね。
ここでリーチするユーザーというのは、どれだけ幅広い層をターゲットにできるかというのが重要です。数多くの人に買ってもらいヒット商品にする必要があるためです。
通信販売の商品の場合、棚割りという概念が存在せず、特にネットによる通販が当たり前になった現代では、コアなユーザーをどれだけ囲い込めるかが大きなポイントになっています。
ネットで商品を探す際に、自分の悩みを解決できるような検索ワードで検索し、気になった商品を買ってみる、というのが多いのではないでしょうか。(ほかにも口コミとかもあると思いますが)
通販商品の場合、その悩みに特化した商品を作り出すことができ、店舗販売の商品に比べてターゲットをぎゅっと絞った商品開発が可能になります。 但し、数がそんなに多く生産できないので、価格は店舗販売商品と比べてかなり割高になります。
この、ちょっと高い販売価格がまた人間の心理をうまいこと刺激しており、高いものほどありがたがり、なんだかちょっといい商品なんじゃないの、という期待感を醸成してしまうわけですね。
洗顔料で比べる通販商品 VS 店舗販売商品
店舗販売で売られている洗顔料と、通販で人気の洗顔料の価格比較をしてみましょう。普通に考えるとTVCMなんかをバンバンやっている大手化粧品メーカーの方が価格が高くなりそうなもんですが、どうでしょうか。
まず店舗販売の商品から、CMでも良く見るこちらの商品。
スーパーなんかで売られている販売価格も大体この程度の金額でしょうかね。
続いて通販の洗顔料、個人的に愛用しているあの石鹸を、「どろあわわ」と、おなじくネット通販などで人気のたかい「つかってみんしゃい よか石鹸」
価格差がざっと4倍~5倍くらいありますね。店舗販売商品と比べるとお世辞にも安いとは言えません。それでも通販の洗顔料、化粧品なんかはよく売れているんですよね。
商品を購入するファクターに価格という要素が確実にあるのですが、それが通販というフィールドに移ると1000円代の商品はさほど高いと感じないという不思議な感覚に陥ります。 逆に通販商品がリアル店舗で横並びに売られていてももしかしたら手に取ることすらしないかもしれません。だって高いんだもん。並べると。
つまるところ、商品を探すときのモチベーションに大きな差があり、それを埋める際の金銭的な価値観よりも、コンプレックスなり期待感を上回る商品価値を見出していると言えるのでしょう。
さらに言葉を重ねると、店舗で売られている商品は日用品(コモディティ商品)の中に並べられているため、低価格でないと勝負ができない、という理由もあるのでしょう。
気が向いたら別の切り口でまた!
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